チェルシー奮闘記
2008年 RHSチェルシーフラワーショー
早速、師匠 石原和幸氏との再会です。
この日は夕方に到着したので特に作業もせず、1年ぶりに会うスタッフと再会を喜び今年の作品「緑の扉」の概要を聞き、1日を終えました。
着々と準備は進み、いよいよ明日から本番です。
屋根の小川のテストも最高で、自然と笑顔になります。
師匠石原さんもその日のブログで「もう僕の今までで一番キレイ、ワンダフル、ブリリアント、アメイジングです。」と
かなりのハイテンションな自分の気持ちを押さえきれなかったみたいです。
一度仮組みした躯体をバラし、トラックに積み込みます。
日照時間が長いため、作業時間も長く、ヘトヘトになりました。
安全管理もジャッジのポイントとなるため、ヘルメット・ジャケット・安全靴等は必ず着用します。
5m×5m×2.5mの空間を1mm単位で組み上げていきます。
イギリスの現場スタッフ、アンドリューは太陽が出ていると裸になります。
イギリスは太陽が出ている時間が少ないためとても日光浴を大切にしています。
でも、現地時間のPM8:00過ぎです。
AM5:00~PM8:00 力の限り働きました。
石原さんがよく言います。
「チェルシーは世界中のガーデナーが命がけで庭つくってるんだよね。今の世の中、そんなに真剣に庭造ること、なかと?」と。
その通りだと思います。
私も石原さんと同じ「庭バカ」ですから体はクタクタでも、気持ちはさわやかです。
ジャッジの日に植物たちを最高のコンディションにするため、日々の管理は欠かせません。
夕方から、植栽チームとビルドチームが入れ替わります。
あまり目立ちませんが、食事や人の入れ替わり、材料の調達など、全てを手配してくれるマネージャースタッフも大切な存在です。
スタッフみんなのモチベーションが下がらないように励ましたりグチを聞いたり、大変な仕事です。
どんどん植物を植え込んでいきます。
バランスやリズムがだんだん分かってきました。
「植栽はスポーツじゃけんね」と石原さんは言います。
たしかに、リズム良くスピーディーに植えないと植物はイキイキしてくれません。
イギリスメディアの取材が増え、慌ただしくなりました。
ジャッジが下されてメダルの色が決まるその瞬間まで……
すべてを出し切ったこの庭を満喫したいと思います。
あのイギリス女王エリザベス女王にゴールドメダルをいただきましたっ!!
チェルシーフラワーショーをふり返って…
本場のガーデンは、素晴らしいものでした。
ショー会場は世界のガーデナーが心で植物を植えていて、
街中や個人邸の庭でも植物が本当に生き生きしていて、文化の違いを改めて肌で感じてきました。
そして、結果、プライドの高いイギリスという国が私たちを認めてくれたのです。
私たちの心が世界に通じました。
日本人にもできるのです。
心と植物で接することが……。
石原さんが打ち上げのときに
「日本にも植物を大切にして街並みを綺麗にする文化を取り入れてもらいたい。
日本中を花でいっぱいにして、心が豊かな国にしたい」と
おっしゃっていましたが、私もそう思います。
日本も1輪も多く花や木を植えれば、CO2削減になります。
私たちは緑豊かな風景を増やし、
地球を守ることができる地球のお医者さんになりたいと思っています。
家を、庭を綺麗に見せる文化が日本人の心に深く浸透すれば
世界一のガーデン大国になると私は確信しています。
そして2015年いよいよ 私が愛のガーデンを作ります!